大家「俺さん宛の手紙がでてきたんですけど…」俺「結構です。捨ててください」両親からの愛情を受けたことはない。家を出て15年くらい過ぎたころに母親が1人で訪ねてきて…

大家「俺さん宛の手紙がでてきたんですけど…」俺「結構です。捨ててください」両親からの愛情を受けたことはない。家を出て15年くらい過ぎたころに母親が1人で訪ねてきて…

309: しゅらららの名無しさん 20/07/19(日)20:45:42 ID:z8.b6.L1
やっと自由になった俺の人生を

振り返って書き起こしてみた。

非常に長いが、暇なら読んでくれ。

 

小学3年の時、

通学路に土手があったんだが

その土手を下りたところの河川敷ってのが

セイタカアワダチソウがみっちり群生してて

そこに小さな犬が

トコトコはいっていくのが見えた。

 

俺の家は父と母の3人家族なんだが、

今でいうネグレクトと言うのか

俺のことは無関心という感じで、

そのくせ何かあると殴られたりしていた。

 

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ふたりとも仕事から帰ればお酒ばかり飲んでて、

食事なんかはスーパーで

買ってきた出来合のおかずを

自分でチンして食べていた。

白飯はなかった。(米自体を買っていなかった)

 

部屋の中がいつも煙草の煙でモクモクしてて、

同級生から煙草臭いと嫌われてもいた。

 

担任の先生が、

俺の煙草の臭いを気にして

2度ほど自宅を訪ねてきたが

 

父親に凄まれてからは

見てみないフリをされた。

まぁ仕方ないかと当時は思っていた。

 

そんなふうな家庭だったから、

いつも学校の帰り道は憂鬱で

犬を見つけた時は、

なんか嬉しくて探しに土手を降りて行った。

 

セイタカアワダチソウを

かき分けて探していたら、

そのうち方向が全く分からなくなって

そのうちズボッと何かの穴に落ちてしまった。

 

数日前の雨がまだ残ってて、

腰のあたりまで泥だらけになって

穴から出ようとしても滑って出られない。

 

大声を出しても何の反応もない。

 

怖くてわーわー泣いていたが、

何も起きなくてそのうち泣きつかれてしまった。

そして空の色がだんだん赤くなっていった。

 

そうこうしていると、

木片を見つけた。

その木片をグッとつかんで、

ぬかるんだ土にぶっ刺しながら

少しずつ少しずつ這い上がり

 

ようやく穴から出られたんだが、

もう薄暗くなってて

他にもこんな穴があって

又落ちたらと思うと怖くて動けなかった。

 

這い上がることに体力を使ったこともあって、

そのまま眠ってしまった。

 

夜中に寒くて何度か目が覚めたけど、

とにかく明るくなってから

と思ってジッとしてた。

 

その時に思ったこと。

お父さんもお母さんも

僕が帰ってこなくて心配してくれるだろうか。

今頃必死で探してくれているだろうか。

 

朝になって、

慎重に草をかき分けながら歩いて行ったら、

大きな石があった。

 

その石に乗ってできるだけ

高くジャンプしたらマンションが見えた。

 

その方向に向かってゆっくり歩いて

いったらようやく土手に辿りついた。

 

早朝で人の姿はなく、

それはそれでなんか怖くて

走って逃げるように自宅に帰った。

 

わざと大きな音が出るように

鍵を開けて部屋に入ると、

いつも通りに父と母の鼾と酒の臭いがしていた。

 

ランドセルを置く音で

気付いたらしい母親が出てきて

思わず泣きそうになったが、

 

「汚い恰好してなにやってたんだよ!

面倒が増えるようなことしてんじゃねーよ!

自分で洗いな!」

 

って怒鳴られた。

 

同時に奥から父親の

「うるせぇ!」って声が聞こえた。

 

俺は風呂場に行って

服を着たまま頭からシャワーを浴びて、

そのあと服を脱いで

泣きながら風呂の中で洗った。

 

両親は探すどころか、

いつも通りにお酒を飲んで

いつも通りに寝ていたらしい。

 

それまでも自分が親に

大切にされてると思ったことは

一度もなかったが

どこかで親の愛情を求めてたと思う。

 

だけどこの日から親に何かを求める、

何かを期待することは一切なくなった。

 

街中に行くと

高速道路の高架下で

暮らしてる人たちがいて、

 

ああやって生きていこうかと

本気で近づいていったことがあった。

 

できるだけ優しそうなおっさんを選んだ。

親の煙草を一箱くすねて、

それを手土産にここに置いてくれって頼んだ。

 

当時、子供ながらに

ホームレスのおっさんが

一番欲しがるのは煙草だと思っていた。

 

そしたら、

横から高速で手が伸びてきて、

その煙草を別のおっさんに奪われた。

 

そして話しかけたおっさんから

 

「こんなところに来るのは

どん底のどん底に落ちたやつだけだ。

おまえはまだまだできることあるだろ。

ホームレスなめんな」

 

うろ覚えだが、

そんなことを静かに言われた。

 

ホームレスの群れの中にいることが

突然怖くなって走って逃げた。

 

それからはとにかく勉強した。

とは言え、

劇的に成績が上がるなんてこともなく

 

ただ、いつも20点とか30点しか

取れなかったのに、

平均点以上は取れるようになった。

学科によっては上位に入ることもあった。

 

両親は義務教育は中学までなんだから、

卒業したら働けと言った。

 

が、自分でなんとかするから

と言って進学した。

実際、受験料も含めて一銭も出してもらっていない。

 

当時の担任の先生が、

出世払いだと

受験料と入学金を立て替えてくれた。

制服や体操服などは

先生が知り合いから譲ってもらってくれた。

 

入学してからはバイトをして

諸費用を調達し、

修学旅行にも自分で稼いだ金で行った。

 

もちろん立て替えて貰ったお金も返した。

 

あの時の先生だけは一生忘れないし、

恩を感じている。

 

大学に行く気は最初から全くなかった。

行けるとも思っていなかった。

 

高卒後は東京の大手スーパーに就職した。

社員寮の生活は天国だった。

 

そしてここでお金を貯めたあと、

昼間は派遣で働きながら

夜間の専門学校に通った。

 

資格を取得してからは再び正社員で働いている。

 

スーパーを辞める時に、

実家には一切何も知らせなかった。

 

結婚は一生しないと決めている。

あんな親がいる以上、

結婚しても妻になる女性に

どんな苦労を掛けるか分からない。

 

どんなに疎遠にしても、

いつ見つかるか分からない。

それに、なによりも

自分自身が家庭と言うものが

よく分からなかったから。

 

そして案の定というか、

30過ぎた頃に戸籍の附票から

住所がばれ、母親が訪ねてきた。

 

父親があれこれ借金こさえて亡くなったらしい。

 

そんなもんは放棄すれば済むことだったが、

母親が俺と一緒に

暮らしたいとぬかしやがった。

 

幸い職場はバレていなかったので、

母親が自分の荷物を

取りに地元に帰っている間に

 

身の回りのものだけバッグに詰めて

カプセルホテルに移動した。

 

そして俺の人生で最初で最後、

母宛に手紙を書いた。

 

「二度と訪ねてくるな。おまえに息子はいない」

とそれだけ。

 

念のために2ヶ月近くカプセルホテルで

暮らしたあと、引っ越した。

 

ここまで俺の人生は修羅場続きだった。

 

が、それから5年ほど経って

ようやく本当の意味で解放された。

 

母が亡くなったと警察から連絡があった。

原付での自損事故。

 

物損はあったが、

最期は他人に迷惑を掛けずに

去ったことだけは評価する。

 

アパートの大家にはお金を渡して

全て処分してもらった。

大家も母には手を焼いていたらしい。

 

迷惑料も大家の言い値に色を付けて渡したら

快く片付けてくれた。

 

暫く経って大家から連絡があり、

部屋に俺宛の手紙があったんだが

そっちに送りましょうか?と。

 

「結構です。捨ててください」と答えた。

 

やっと何の不安も心配もなく暮らしていける。

 

312: しゅらららの名無しさん 20/07/19(日)21:00:41 ID:oY.93.L6
なんて言えば良いのか言葉にも迷います

 

出来れば結婚やこれまでの人生では

諦めて来たことも叶えてください

どうかずっと幸福な人生を生きて下さい

貴方のそれからに幸多からんことを

 

314: しゅらららの名無しさん 20/07/19(日)21:11:03 ID:S1.93.L1
>>309―311
乙でした。

仕返ししないなんて、本当に優しい人だね。

 

私は老いた母親と同居して、

子供の頃の仕返ししているから

あなたが優しい人だと言い切れる。

 

まあ、母親は悔い改めて

人生やり直す事もないまま亡くなったようなので

あなたが仕返しなくても

不幸なままだった様ですけど。

 

これからは、もっと幸せになってください。

 

315: しゅらららの名無しさん 20/07/19(日)21:36:52 ID:D2.5m.L1
>>309
お前のような男と

生涯沿っていく妻は幸せだと思う

 

お前のような父に育てられる子は

まっすぐに育つと思う

だから安心して自分の家庭を持ってくれ

 

引用元: ・今までにあった修羅場を語れ【その28】

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