実は有休をとっていたことがわかった。
浮気を疑い、
問い詰めると何とも歯切れの悪い説明だった。
するとその晩、上司がやってきて
「申し訳ない。夫君には内密の仕事を…」
上司が帰った後、旦那がポツポツと説明を
してくれたんだけど、
私が踏み込んではいけない話だった…
少し事実を歪めた部分もあります。
夫が出張といって泊まりがけで家をあけた日、
実は有休をとっていたことがわかった。
はっとして調べたら、
2ヶ月の間に3、4回も嘘の出張をしていた。
これは浮気だ、と思って帰宅した夫を問い詰めると、
ちょっと待ってくれと言って電話を始めた。
その後、歯切れの悪い説明をする夫を
質問ぜめにしていると、
夜遅くに、夫の上司で仲人をしてもらった方
が手土産持って訪ねてきた。
そこで
「これは表向きは有休だが、
(夫)くんに内密の仕事をしてもらったもので、
決してやましいものではない。
配慮が足りず申し訳ない」
と頭を下げられた。
そこまでされて、私も引き下がったのだけど、
上司の方が帰られてから、
夫がぽつぽつと説明をはじめた。
その1年くらい前、
うちの目と鼻の先に新しくお店ができた。
それが、私の中学の同級生で、
中学3年間、
私に嫌がらせをしてきた女が開いた店だった。
そんな女がすぐそばにいるというのが、
嫌で嫌でたまらなかったんだけど、
私たちが住んでたのは夫の実家に建てた離れで、
簡単に引っ越すこともできない。
でも私のストレスは日を追うごとに
強くなっていって、
ついには店の前を通ろうとしただけで、
過呼吸を起こすほどになってしまった。
もう駄目だこの家を出ていくしかない
と思い詰めていたところ、
突然、女は店を畳んでどこかに引っ越していった。
開店から半年ぐらい、
はやっているように見えたのに意外だった。
それに夫が関わっていたらしい。
詳しいことは知らない方がいいと
教えてくれなかったけれど、
地元ではそこそこ知られていた義父のつてで、
地元の有力者に何かお願いをしたらしい。
その結果として、あの女は店を閉めて
地元から出て行かざるをえなくなったのだそうだ。
夫の偽出張は、その見返りらしい。
会社の上司もそのことはわかっていて、
だからあの対応だったのだという。
夫がどこで何をしたかは教えてくれなかったけれど、
夫曰く
「法に触れるような行為ではない」
「それが何の役に立つのか自分にもわからない」のだそう。
ただ、巡り巡って夫が頼った人が
肩入れしてる誰かの利益になるのだろう、
ということだった。
その有力者が誰か、私は教えてもらってない。
ただ、結婚式の来賓で来た方のような気はしてる。
その方を頼ったことで、
夫は義父にきつく叱られたらしく、
二度としないと言っていた。
何年か前、新聞で地方選挙の結果を見ていた夫が
「これで貸し借りも関係なくなったな」と、
ほっとしたように言っていた。
結局、私には何もわからないけれど、
あまり関わってはいけないもののようだ。
でも、見返りさえ払えば
何とかしてもらえると思うと、
ふとした気の迷いで頼りたくなってしまうかもしれない。
だから私としては、
あれは何もかも嘘で、
夫はあの時、
魔がさして浮気したのだろうと思うことにしている。
浮気はさすがにかわいそうだから
家族に内緒で1人ディズニー行ってたことにしときなよ
引用元: ・今までにあった修羅場を語れ【その29】