視神経わからんって話。
子どもの頃、
すごい家が貧乏でお風呂も毎日入ってない女の子がいた。
背が小さい子で、
肌もなんか汚れてるのか日焼けなのか黒っぽくて、
服も全部ヨレヨレ黄ばみで、
見るからにみすぼらしいって感じの子だった。
最初の頃は家に遊びに行ったこともあったけど、
腐ったようなおやつを出されたり、
ゴミだらけの部屋でテレビを見たりして
過ごして二度と行かなかった。
クラスでも臭いとか○○菌とか言われ始めちゃって、
とうとう小学校一年から、
中学三年まで義務教育全ていじめられた。
いじめ自体は無視とか、
ペアにならないとかそういうやつなんだけど、
私もされたことあるけど1ヶ月でも辛いのに、
その子は9年耐え抜いた。
不登校にもならずに、
いつもヘラっと半笑顔って感じで学校来てた。
いつの間にか、
学年、学校単位でその子のそういう扱いが日常になってて、
誰も異常と思わなかったし、
その子のことも、汚いやつ。としか見てなかった。
それで、卒業して、
みんなバラバラになって、
その子のことも忘れてたんだけど、
2年くらい経った頃、
その子ができ婚したって私の母から聞いた。
その子の家も子沢山で
パパがコロコロ変わる複雑な家庭だったから、
蛙の子は蛙だなーなんて考えてたけど、
その後に続く言葉が衝撃だった。
あの子すごく可愛い顔してたもんねー。
高校で、すごくモテたみたいで、
毎日楽しそうに通ってたのに、
子どもできちゃって残念だったかもねー。
って。
え?スゴクカワイイカオ?
わたしは9年その子と過ごしてきたのに、
その子の顔の造作が
ハイレベルに整っていたことに全く気がつかなかった。
ただ、汚い子としか。
で、あとあと同級生にその話を振ってみるも、
やっぱ反応は同じ。
え?そんな可愛かったけ?って。
改めてアルバムとか見返したら、マジで可愛いの。
目ぇクリックリで、
髪型はオカッパかどんぐりの帽子かってダサさだけど、
ストレートだし、どうとでもなりそう。
背の低さもまた可愛いし、手足もすらりとしてて。
とにかく顔が可愛い。
安達祐実系の可愛さ。
あの頃半笑いって思ってたのに、
写真では、とってもおしゃまな笑顔に、、、。
えへっって感じ。
なんだこれ!え!と狐につままれたような衝撃だった。
あの頃の自分、ほんま何見てたんやって話。
引用元: ・その神経がわからん!その31